ニュースのタネ

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ファクトチェック部門の基本方針

 ニュースのタネのファクトチェック部門は、2019年10月より、以下の方針に基づいてファクトチェック記事を発表します。ニュースのタネはFIJのメディアパートナーに加盟しています。情報提供・ファクトチェックのリクエストはFIJ側で受け付けています

そもそも、いま、なぜファクトチェックか?

 民主的な社会において建設的な議論がなされるためには、正確な事実の把握が必要です。しかし、今日の社会には、事実や根拠に基づかないで発せられた情報や言説であふれています。検証されていない情報・言説が流布されたままになると、人々の間に無用な混乱、誤解、偏見、思い込み、対立が広がりかねません。一歩引いて「それは本当なのか?」「根拠はあるのか?」「事実はどうなのか?」と冷静に問いかける企てが、今こそ求められているのではないでしょうか。

 ファクトチェックとは、流布されている言説が事実に基づいているのかどうかを調べる「真偽検証」の営みです。その究極的な意義は、意見や立場が違っていても納得せざるを得ない事実と、そうでないものとの境界線を見定めることにあると言えます。ただし、事実の境界線の画定作業を特権的にやろうという目論見ではありません。不正確な情報による無用な誤解や対立を減らしたいのであって、その逆ではありません。私たちは、真偽の境界線の所在を人々が自ら判断できるよう、有益な根拠情報を提供します。その結果として誤情報・偽情報が自然に淘汰され、無力化されることに寄与したいのです。

 私たちは「事実を虚心坦懐に探求する」という姿勢を保ちつつ、公正で信頼されるファクトチェックを目指します。既に世界各国には数多くのファクトチェック団体が活動していますが、日本ではこうした活動を継続的に担える団体・メディアが存在しませんでした。私たちは、国際ファクトチェックネットワーク(IFCN)への早期加盟を目標に、国際的な基準にのっとり恒常的に月10本以上の記事を発表できるファクトチェックメディアを創りたいと考えています。

どうぞご協力とご支援をよろしくお願い申し上げます。

原則

● 国際ファクトチェックネットワーク(IFCN)の原則(①非党派性・公正性、②情報源の透明性、③組織の透明性、④方法論の透明性、⑤明確で誠実な訂正)およびFIJのファクトチェック・ガイドラインにのっとって、言説・情報の真実性・正確性を検証し、その結果を発表します。
● 厳密な検証を経た「ファクトチェック記事」は[FactCheck]と表記し、そうでないものと区別します。ファクトチェック記事以外にも、情報の真偽を見極めるのに有益な情報提供、企画、実験的なコンテンツを試みます。

対象言説の範囲、選択基準

● ファクトチェックの対象は「社会に流布されている真偽が定かでない言説・情報」とします。特に以下の要素を考慮して、検証の対象を選択するものとします。
〈内容面〉
□ 公共の利害に関連している事柄であるか
□ 社会的関心の高い事柄であるか
□ 特定の人物・集団等の社会的評価を傷つける内容であるか
〈影響面〉
□ 公職者や公的な機関、社会的評価や地位を得た人物・組織・媒体によって、広く流布されているか
□ 社会に無用な誤解、偏見、混乱、対立など負の影響を与えるおそれがあるか
〈必要性〉
□ その言説・情報の真実性・正確性につき、検討に値する疑問が生じているか
□ 人々に特定の事実認識(誤解)を与える危険性があるか
□ その言説・情報について第三者による信頼できる検証や訂正が行われていないか
〈可能性〉
□ 単なる主張や見解の表明ではなく、検証可能な事実言明が含まれているか
□ 調査すれば一定の事実解明が期待できる事柄か

レーティング基準

● FIJのファクトチェック・ガイドラインのレーティング基準(9種類)を採用するものとします。
● ただし、より良いレーティング基準を不断に模索し、必要に応じて独自の基準を設定することも検討します(その場合は、当サイトで公表します)。

透明性の確保

● できるだけ根拠情報・出典は、誰でも検証可能なように具体的に明記します。
● すべて署名記事とします。調査担当者も原則として記名します。
● 運営団体の情報はできるだけ公開します。
● ファクトチェックの対象言説の選択からレーティングまで、プロセス自体をどこまで可視化できるか検討します。
● 訂正もしくは重要な加除修正については、分かりやすく明記し、必要に応じて理由など訂正に至った経緯も記すものとします。

編集体制

● ファクトチェック部門の編集長は楊井人文が担当し、立岩陽一郎共同編集長らのチェックも受けます。記事の調査・作成は両編集長および編集委員が行います。

(2019年10月4日発表)

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