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竹田会長の記者会見は本当に「潔白主張」なのか

そして、説明は続く。
「これらの契約につき私は国会の衆参両院の予算委員会をはじめとする各委員会に呼ばれ私は招致委員会元理事長の立場で参考人として説明をいたしました。質疑に対応するため私は実務の詳細につき国及び都から派遣された招致委員会当時の職員などに実態を確認し報告をさせていただきました。招致委員会事務局は主として国と都から多くの人材を派遣いただいてオールジャパン体制で業務を行っておりました。国会においてはその後、本件に対してさらなる追求は有りません」
国会にも説明した。そこで皆が納得した話だと言っているわけだ。責任転換をしているようにも聞こえる。
「さらにJOCは第3者により外部の弁護士、公認会計士による調査チームを設置し延べ37名の関係者を対象に私が署名に至った経緯につき綿密なヒアリング調査を行いました。調査報告書はブラックタイディング社とのコンサルタント契約は適正な承認手続きを経て締結されたものとして確認しております」
竹田恒和元東京五輪招致委員会理事長(IOCのHPより)
竹田恒和元東京五輪招致委員会理事長(IOCのHPより)
JOCの第三者委員会の調査結果で問題無いと出ているとの主張。ただし、調査報告書については当時から疑問の声は出ていた。そして、次が会見の肝となる。
「”’承認手続きにおいて担当者が取引の概要説明を記載した書面の稟議書を起案しその上司が順次承認した上で理事長であった私に承認を求めるものであります。私自身はブラックタイディング社との契約に関していかなる意思決定プロセスにも関与しておりません”’。私には本件に関与していた人々や本件の承認手続きを疑うべき理由はありませんでした」
ここは極めて重要だ。つまり、竹田会長は、承認を求められたから承認しただけだと言っているわけだ。
注目したいのは、「意思決定プロセスにも関与しておりません」という言葉だ。なぜ竹田会長はこう言わねばならないのか?逆に言えば、このプロセスに問題が有ったと認識しているからではないか?そう疑いたくなる発言だ。
「調査報告書は招致委員会からブラックタイディング社への支払いはコンサルタント業務に対する適切な対価であったと結論付けております。また、付け加えますと調査報告書では私がブラックタイディング社と国際陸上競技連盟会長及びその息子といかなる関係があったことも知らなかったことを確認いたしました。また調査報告書はブラックタイディング社との契約締結に日本法において違法性はないと結論付けました。この調査報告書は2016年9月に発表されそれ以降さらなる調査は行われていません」
これは単に、調査報告書の内容を語っただけだ。ここでも強調されたのは、竹田会長が「知らなかったことを確認」しているという点だ。こうなると、責任回避の色彩は更に強くなる。
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