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【政治と金の研究】新しい調査報道考えるシンポ報告(1) 全国会議員と知事の政治資金公開目指す「政治資金センター」の発足

上脇さんはこのほか、同様の取り組みをしているサイトとして「政治と国民を近づける会」が運営する「ラポール・ジャパン」を紹介し、彼らも有益な情報を公開しているとした上で、政治資金センターの特性を強調した。まず、ラポール・ジャパンと異なり、政治資金センターは、政治資金収支報告書そのものをPDFファイルでサイトに掲載。また、国会議員だけでなく、都道府県知事のものも追加する。「それ以外には、政治資金収支報告書を見て特徴的な点を分析したり、政治資金について解説したり。研究者、弁護士が参加しているので、他にない特徴を出したい」と話した。

政治資金収支報告書を分析したいという人が出てくれば、ノウハウを共有する方針で、上脇さんは「今までにない形で、国民の皆さんが政治資金収支報告書に接することができて、多くの目で政治資金をチェックできる。そういうセンターを目指しています」と述べた。

最後に、アイ・アジア唯一の専属記者である鈴木祐太が、阪口さん、上脇さんと共に政治と金の問題について調査を進めてきたことを紹介し、代表的な事案として、今年1月の島尻安伊子・内閣府特命担当大臣(当時)に関する報道を紹介した。これは、島尻大臣が自らの政治団体に夫が理事長を務める専門学校から献金を受けたが、その専門学校は、文部科学省傘下の学生支援機構から補助金を3年間で1000万円以上受けていたというもの。

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