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【政治と金の研究】新しい調査報道考えるシンポ報告(1) 全国会議員と知事の政治資金公開目指す「政治資金センター」の発足

政治資金オンブズマンは、とりわけ国会議員の政治と金に関して告発や検証をしたり、国会に質問状を出したりしているが、阪口さんは「それだけでは我々がやっているだけで、大きな力にはならない」と指摘。これが政治資金センターの設立に取り組む動機になったとした。

総合建設業者である西松建設からの寄付1000万円が、設立を後押ししたことも紹介した。このお金は、西松建設がダミー団体を作って国会議員に裏の金を配っていたのは違法だとして株主が同社を提訴し、その和解時にもたらされたもの。阪口さんは株主の弁護団長を務めていた。

「私どもが企業献金を止めなさいと要求を出していたところ、西松建設から『企業献金を自分のところだけ止めるわけにはいかない。政治と金の監視団体を作っていただけるなら、それに寄付をしましょう』という提案があった」(阪口さん)。

政治資金センターは、政治家の政治資金収支報告書を一元管理して検索可能にすることを目指すと言う。現在アイ・アジアの協力を得て進めているが、阪口さんは、全国で政治と金を調査するサポーターも募りたいと述べた。

例えば、政治資金収支報告書には、どの店でどれだけのお金を使ったかが記載されているが、その店が実際に会議に使えるような場所なのかといった特徴は、地元の人でないとわからないことが多いからだ。全国のサポーターが協力することで、市民による監視の目をより強くする狙いだ。

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